昨年も好評であった「ストレッチング講習会」、今年は一般教養セミナーとして開催されました。講師の浅井隆之先生は4年連続、4回目のご講演となりました。最初の「セルフストレッチング」から「パートナーストレッチング」、そして昨年の「スポーツ障害予防を目指して・身体の左右差を改善するストレッチング」、今回の「コンプレッションストレッチング」と毎回テーマを変えてご指導いただいております。今回も大勢の方にご参加いただきましたが、毎回大変好評を得ており当会の恒例行事のようになってきております。
さて、今回の「コンプレッションストレッチング」は前回までのただ筋肉を伸展させるストレッチングではなく、ボールやポール等を用いて自分の体重を利用しながら圧迫刺激を与え同時に自動運動を加えるというもので、セルフ筋膜リリース・トリガーポイントセラピーと呼ばれているものだそうです。これは特に筋膜に対する刺激を大切にして行われていて今現在多くのアスリートたちがウォームアップ時に取り入れているという事でした。
当日は硬式テニスのボールを使って実技形式でご講演いただきました。まずは足底筋膜に刺激をということで体重をかけてボールを踏みつけていきました。足の裏でボールを動かして痛いと感じるところがあったらそこを中心に左右前後にぐりぐりと動かします。これがかなり痛い。同じように下腿、大腿、中臀筋、内転筋群、脊柱起立筋、広背筋と全身の筋肉にテニスボールをあてがって体重をかけてトリガーポイントを刺激していきました。確かに刺激した後は筋肉の動きが軽くなったり、関節の可動域広くなったり、皆さん効果を実感したようでした。
今回の「コンプレッションストレッチング」はノーマルなストレッチとは少し違いましたがその即効性には驚きました。また私たち柔道整復師の仕事にも取り入れられることが多々ありと感じました。浅井先生のお話では「ストレッチング」は奥が深く、まだまだいろいろなテクニックがありご自分でもやっておられる応急・救護トレーナー活動にもかなり活用されているとのこと。浅井先生には今後とも是非ご講演に来ていただいて、その数々のテクニックをご教授して頂きたいと思います。
報告者 三潟 謙